だいぶ時間が経ってしまいましたが、10月8日に行われた、『山崎陽子朗読ミュージカル』へ行ってきました。
ネッシーこと、日向薫さんのファンクラブでチケットを入手したせいか、前から2列目という素晴らしい席でした。

トップバッターはネッシーさんで、「新・つづみ物語」。
これは、ネッシーさんが退団してから一人ミュージカルとして上演したもので、それを朗読ミュージカルとして、本当に久しぶりに上演されました。
ネッシーさんは洋服(ドレス)だけれど、どこか着物にみえる服装。
赤い尾の狐・篝火(かがりび)とその妻のギンギツネ銀(しろがね)の切ない愛のお話でしたが、ネッシーさんは、篝火が妻である銀で作られた鼓を救いたいとの思いで変身した若者の姿と、鼓になってしまった銀の声、そして思い出の中のシーンで村娘に化けて踊る銀の姿を、見事に演じきりました。
舞台は本当にシンプルで、ピアノとお花だけ。あとは照明と音だけで演出されるのに、狐の夫婦が仲睦まじく走る村も、鼓を鳴らすために行くお屋敷にもしっかり見えて、本当に綺麗でそして演技力が光るものでした。

先日の麗人festaでも思いましたが、やっぱり「男役は芸」ですね。
どちらの役もできる役者というのは、そう多いわけではないと思います。

たった25分の芝居ですが、内容は1時間ものの濃さでした。

そして、二番目は安奈淳の「つれあい」
これは、「新つづみ物語」の和物とはうってかわって、イタリアのお話でした。
ヒロインが亭主を送り出すシーンから始まります。
二人で貯めたお金を、亭主の姉のピンチに用立てる陽気なおかみさん。
このおかみさんの独白で話は進んでいきます。
3度目の結婚であること、前の亭主との馴れ初め。そして、2度と男なんぞいらないと思うことになった悲しいできごと。今の亭主との馴れ初め。
安奈さんは、時には送り出された亭主、もしくは前の亭主たちの役を演じました。
パンツスタイルでしたが、さすが。
陽気で傷つきやすい女性の機微と、それぞれの男性を見事に演じ分けました。
私が宝塚を見始めたのが、彼女が退団してから(割と直後)だったこともあり、彼女の男役は拝見したことがありませんでしたが、これがプロの男役なのだとおもいました。
さっきも書きましたが、やっぱり男役芸は大事にすべき宝だと思います。
うまく言えませんが、演技の上手い男性俳優なんですよね、男を演じているときは。

ネッシーさんにせよ、安奈さんにせよ、これは宝塚を卒業しても、男役の自分を否定せずに・でも男役だけにこだわらずに仕事をしてきたからこその芸だと思います。
そして、朗読ミュージカルは、宝塚を卒業した男役さんにはぜひ挑戦してほしい分野だとも思いました。
ただのカッコイイではなく、そこに演技力がいるからこその、素晴らしい挑戦になると思うから。
凰稀かなめさんにもぜひ挑戦してほしいです。あと、もしかしたら既に挑戦してるかもしれないけど、安蘭けいさんとか。
そうそう、安蘭さんが演じた、コパカバーナ星組版の悪役。あれを安奈さんで見たかったと、この演目を見ながら思ったのでした。
なんか雰囲気が似ている気がしたので。逆輸入ですけどね。

15分休憩後は、宝田明さんの「マッチのあかり」。
ハードボイルドタッチの話でしたが、こういうタイプの俳優さんって、この年代にしかいない気がします。さすがに女性を演じた部分は多くありませんでしたが、でも、複数の男性を異なるタイプとしてみせるのはやはり実力派ならでは。
さすがだなーと思いました。

そしてラストは、「夜明けの卒業式」
私は全く存じ上げませんでしたが、森田克子さんとおっしゃる方で、朗読ミュージカルの常連で、この演目も随分長くされてるそうです。
大阪の洋品店のおばちゃんが、夫が死んでから女手一つで育てた息子が留学先で出会った女性と結婚するということで、ニューヨークのスイートに泊まる。
息子と結婚式前の一夜を過ごそうと思ったのに、というお話。
母親の気持ちと、関西弁でのやりとりが軽妙で、泣き笑いさせられるお話でした。
声楽出身だけあって歌もとても上手でしたし。

そして、最後。全員が出てきてのカーテンコールは、演じた順に出てきたのですが、ネッシーさんが登場し、安奈さんが出てくる時にネッシーさんが手を右側に掲げたのですが、これが、トップが階段から降りてくるときの二番手の手の掲げ方でした。
もう、癖なんでしょう。
他の方の時には出なかったので、相手が安奈さん(宝塚の先輩)だからこそでしょう。同じ舞台には立っていませんが、ネッシーさんもベルサイユのばらIIIが初舞台なわけで、時期としては2年くらいですが被ってますしね。組は違いますが。

本当にとても素晴らしい舞台でした。
また機会があればぜひ見にいきたいと思います。


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Tomoko

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Morten Harket.jp (http://www.morten-harket.jp/)の中の人。 二児の母で、フルタイム勤務しつつ、ノルウェー語の勉強をしています。 現在、NORLAからサポートを受け、ノルウェー語の詩の翻訳を実施中。
カテゴリー: 宝塚

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