Ready Player Oneは、R40かもしれない(ネタバレあり)

a-haの『Take On Me』が予告に使われていた映画、『Ready Player One』を本日、見てきました。
楽しかったです、とっても。
これ、色々見逃してる・聞き逃してる箇所多いと思うので、もう一度くらい見られるなら見たいと思いました。

というわけで、ネタバレありの感想です。

さて、お目当ての『Take On Me』ですが、本編では流れませんでした。これについては、「Ready Player OneにTake On Meが流れないのに予告に使われた理由を考えた(ネタバレあり)」に詳しく書きましたので、そちらを参照してください。
ここでは、それ以外の色々について。

以下、上記ブログの引用ですが、この映画の前提はこうです。

映画の冒頭、このVRゲームの生みの親ハリデーについて語られます。どうやらコミュ障っぽいこと(これはゲーム発表時の挙動から)。
既に亡くなっていること。亡くなったとき、彼は自分の生み出した巨大ゲーム空間ー時価5千億になるであろうーを委ねる相手を、「3つの試練」を乗り越えたユーザに託すと伝えて、そこからみんなが、その終わりが見えないイベント「イースターエッグをゲットしろ(既に5年経過)」を攻略していることが明らかになります。
謎を解くと、試練が与えられ、その試練を攻略すると鍵が貰える。鍵3つで最終扉が開き、イースターエッグを手に入れられる、そしてその結果がこのゲームの所有・運営権。

「3つの○○」というのは、日本に限らず世界の昔話の定番です。三つの願い、三枚のお札、三匹の子豚(笑)
三匹の子豚は冗談ですが、昔からある「3つの○○」で願いを叶えるというベタな設定。
イースターエッグをゲットせよという、いかにもゲームにありそうなイベント設定。
「イースター」は復活祭ですから、最初から「何かが復活するのかも」という期待を持たせます。
 
このVRゲーム「オアシス」の親、ハリデーはコミュ障ですが、主人公はコミュ障というより、二次元への逃避タイプ。
現実が辛い(親が早逝してしまい、クズなヒモと住む伯母に世話になっている)から、オアシスで友達を作り、やりとりしている。
まあ、ありがちといえば、ありがちな設定。

まず最初にちょっと笑ったのが、「アバターの髪型が”メリーに首ったけ”ヘア」だというツッコミ。
特に逆立ってはないのですが、ジョークだったのかもしれないですし、キャメロン・ディアスのさらさらヘアっぽいという意味かもしれませんが。
私には、FF7のキャラに見えました。
予告にもなっていたレースでは、キティちゃんは見つけられず。
しかし、その後別シーンでレース展開になるところでは、妨害アイテムに「チャッキー」。
「ほらよ」と渡された主人公がアタフタするのが笑えました。そりゃ、包丁振り回すんだもの。早く敵にぶつけないとあぶないよね…
また、主人公が第一の試練をクリアしたことで、悪役から「スカウト」されるシーンでは、「フェリスはある朝突然に」が出てきました。
そういえば、あれもコンピューターで色々悪戯していた記憶…確か出席日数改ざんとか。
なんか世界規模の何かに巻き込まれた気がすると思って調べたら、そちらはウオーゲームでしたか。

主人公の車はデロリアンだし、ヘタレなことをしたら「マクフライ」と呼ばれるし、廃課金者が借金を返すために働く場所のイメージはどことなく、Duran Duranの
ワイルドボーイズを思い出しました。別に似ているというほど似てないんですが、爆弾を等間隔にならべる作業のシーンでなんとなく思いだしたというか。

Duran Duranネタは他にもあって、VRゲームの親ハリデーが好きなものに「Duran Duranとa-haのPV」という台詞が出てくるのです。
また、主人公がヒロインとデートするのに、アバターの服を色々変更するのですがそこにはこのPVのニックのような、「Duran Duran風」も。
いいぞ、Duran Duran風。

1つめの試練の『Take On Meのレース』を終えて次の試練は「シャイニング」(これは辛かった)
原作者が嫌いな映画作品ということで、私は「ネバーエンディングストーリー」を思いだし、一瞬ファルコンに会えるのを期待しましたが、シャイニングでした。
辛かった…とても。まさかホラーを味わうことになるとは。
このシーンはほぼ目を伏せていたので殆ど覚えていません。
あと笑ったのはやっぱり、「僕はガンダムで行く」でしょうか。ここは、やっぱり「ダイトウ、行きます!」といって出て行って欲しかった気も。
個人的には、六神合体ゴッドマーズが見たかった!
六神合体ゴッドマーズなら、間違いなく勝てると思う。大きいし。ちょっと残念でした。

3つめの試練を解こうとしたときに敵が襲ってくるシーン。ここで面白かったのは「この空間ではなりたい自分になれる」ということで波動拳が打てること。
そういえば、春麗のアバターもいました。さすが。
波動拳が打てる主人公と、ゲームを全く理解していない悪役ソレント。彼は大きい機体に乗れれば良いし、これといった「なりたいもの」もなさそうです。
それこそ敗因なんでしょうけど。

こんな感じでゲーマーで80年代に青春してた人には、もってこいの映画なわけですが、この映画のよかったのは、やはりオアシスを守ろうとユーザが立ち上がったところ、第三の試練のあと、第四の試練が実はあって、そこで主人公が全てを悟ったところ、悪役が諦めた瞬間と、最後の最後に支配人の正体とハリデーが一番後悔していたことを伝えられたシーンでしょう。

結局ハリデーは自分の作った大きなVR空間が終わりのないゲームになってしまったのを残念に思っていて、彼なりに昔のように「エンディングのあるゲーム」にしたかったのだと思いました。その為の全てを消すボタン。
ゲームの中の彼はアバターではなく、彼がプログラムした恐らく人工知能かなにかの彼自身なのだと思います。
もしかしたら、主人公が第四の試練に気づいてなかったら、人工知能はあの全てを消すボタンを押したのかも知れません。
自分を知って欲しい、崇めてくれる人はいるけど、寂しいのに気づいてくれる人がいないという思い、後悔が最後のイベントを設定させたのだと思います。
人とのつながりがただただ、欲しかったが故のゲームだったんですよね。自分の意志をついで仲間を得た主人公がいたから成仏できたというか。
「おいしい食事を味わえるのは現実だけ」という意味の言葉が良かったです。

ソレントもとことんアナログでした。勿論VRに入っては来るんですけど、基本、長いこといないし、パスワードを貼り付けたままにする馬鹿っぷり。
いるけどね、そういうおじさん。広告表示を切るシステムで大もうけだぜと思ってるあたり、時代についていけない感満載です。
先ほど廃課金者が借金を返すという名目で働かされるところは、どこかDuran DuranのPVに似ていると書きましたが、a-haのTake On MeのPVはCGが使われていますが、Duran Duranでは使われていません。体当たりです。スタントマン使ったりもしてたらしいですが。
つまり、デジタルの世界で割とアナログなことをしている世界にいるのが悪役のいる会社。

最終的に、廃ゲーマーだった主人公はオアシスに定休日を設けて現実とゲームの世界を両立させます。ソレントが逮捕されて、重労働させられる人もいなくなって(そもそもアルテミスが借金押しつけられたのも、賞金でペイしてることを考えると腑に落ちない)めでたし、めでたし。
「復活」したのは、友情だったり、絆だったり、現実の時間を過ごす余裕だったというのが私の感じた「イースターエッグから生まれたもの」です。
誰でも楽しめる映画だと思いますが、本気で楽しめるのは、やっぱり80年代を青春してた人だと思うので、ちょっとR40かもしれません。


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Tomoko

Tomoko

Morten Harket.jp (http://www.morten-harket.jp/)の中の人。 二児の母で、フルタイム勤務しつつ、ノルウェー語の勉強をしています。 現在、NORLAからサポートを受け、ノルウェー語の詩の翻訳を実施中。

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